6月 2023

こむらがえりの治療法とセルフケア

こむらがえりの治療法とセルフケア 【ミネラル不足を防ぐ】 予防するには、十分なミネラルの摂取が欠かせません。 マグネシウムは、アオサやワカメ、ヒジキなどの海藻類のほか ナッツ類に多く含まれています。 また、カルシウムは牛乳やチーズなどの乳製品、豆腐や生揚げなどの大豆製品 ししゃもやしらすなど、骨ごと食べられる魚に多く含有されています。 カリウムは、長いもやさつまいもなどのイモ類、バナナやキウイなどの果物に豊富です。 これらの食品はミネラルだけでなく、ほかの栄養価もすぐれているので 意識的に摂取しましょう。 【運動中や就寝前は水分補給を】 運動時や就寝時は、水分不足でこむらがえりが起きやすくなります。 運動中は、スポーツドリンクなどで水分とミネラルをこまめに補給しましょう。 また、運動前にカリウムが豊富なバナナを食べるのも予防になります。 就寝前にコップ1杯の水を飲むことも有効です。 足が冷える人は、就寝時に靴下やストッキングを履くのも、予防につながります。 【筋肉をほぐす波止場のポーズ】 こむらがえりの予防策としては、筋肉をほぐす「波止場のポーズ」が 簡単で効果も期待できます。 まず、30〜50cmの台、または椅子に片足を乗せます。 この足に体重をかけ、もう片方の足はかかとを上げないようにして 太ももとふくらはぎの筋肉を伸ばします。 そして、息を吐きながら7秒キープすればOK。 足を入れ替えて、同様に行います。 左右の足、それぞれ15回ずつ繰り返すと、ふくらはぎや太ももの筋肉がストレッチされ 血行がよくなります。 【応急処置は患部を伸ばすこと】 こむらがえりが起きた場合は、応急処置として患部を伸ばします。 足の指を持ち、体の方へと引き寄せ、アキレス腱を伸ばしましょう。 また、壁に足の裏を押しつけて、ふくらはぎを伸ばしても。 ただし、無理やり一気に伸ばすと筋肉が損傷し、肉離れを起こすことがあります。 慎重に、ゆっくり伸ばしてください。

こむらがえりはなぜ起こる

突然、ふくらはぎに激痛が走る、こむらがえり。 運動中や就寝中に起きやすく あまりの痛みで動けなくなってしまいます。 こむらがえりは、なぜ起こるのでしょうか。 【原因と症状】 【主にふくらはぎに起こる痙攣】 こむらがえりは、主にふくらはぎの筋肉が異常に収縮して 痙攣(けいれん)を起こすことで起こります。 ちなみに、こむらがえりの「こむら」はふくらはぎのことを指します。 その名の通り、ふくらはぎに多く起こりますが 実は、足の裏や指、太もも、胸など、体のどこにでも発生します。 運動中や就寝中に発症することが多く 妊娠中や加齢によっても起きやすくなります。 こむらがえりを起こすと、強い痛みを伴いますが ほとんどの場合は数分間でおさまります。 【筋肉の異常な収縮が原因】 ふくらはぎなどの筋肉は過剰に伸びたり、収縮したりすると 無理な動きによって傷めてしまいます。 それを防ぐために、2つのセンサーが備わっています。 伸びすぎを防ぐのが筋紡錘(きんぼうすい) 縮みすぎを防ぐのが腱紡錘(けんぼうすい)です。 そのうちの腱紡錘の働きが低下すると、筋肉が異常に収縮し 痙攣を起こしてしまいます。 それが、こむらがえりです。 【マグネシウム不足に特に注意】 腱紡錘の機能低下には、さまざまな原因が考えられます。 最も大きな原因といえるのが、ミネラルバランスの乱れです。 カルシウムとカリウムは筋肉の収縮や神経の伝達を スムーズにする働きがあります。 この2つのミネラルを調整しているのが、マグネシウムです。 3つとも大切なミネラルですが、特にマグネシウムの不足は 腱紡錘の機能低下に大きな影響を与えます。 【発汗による脱水や冷えも大敵】 ミネラルバランスの乱れのほか、運動中や就寝中の発汗による脱水 冷えなどの血行不良も腱紡錘の機能を低下させる原因になります。 また、加齢によっても腱紡錘のセンサー機能は衰えます。 そのため、60歳以降はこむらがえりが起こりやすくなります。 さらに女性は妊娠中ミネラル不足になりやすく それが原因でこむらがえりを引き起こすことがあります。

歩行開始時の痛みがサイン! 誰でもなり得る足底腱膜炎(そくていけんまくえん)

朝起きて最初の一歩を踏み出した時に、かかとに強い痛みが走る。  しかし、少し歩くとそのうちに痛みは自然と治まってくる。 そんな症状を感じたことはありませんか? これは足底腱膜炎(足底筋膜炎ともいいます)の典型的な初期症状の一つです。 足底腱膜炎とは、足の裏のかかとの内側から指の付け根へと及ぶ 靭帯性の膜である足底腱膜に炎症が起こり、痛みが生じる疾患のことです。 足底腱膜炎の大きな要因として、歩行や運動などによって 足底にくり返し負担がかかることが挙げられます。 普段、歩いていてもかかとや土踏まずなどに知らず知らずのうちに負担がかかっています。 例えば過度なランニングなど走り回ることが多いスポーツをする人は 強い圧力と刺激を与え続けることにより足底への負担が蓄積し 足底腱膜炎になる可能性があると考えられます。 また、急激に足底に負担をかけることは 足底腱膜炎のリスクをより高めることになります。 次のようなことを心がけましょう。 【激しい運動を急に行わない】 特に運動不足の人が新たに運動を始める場合は 少しずつ運動強度を上げて体を慣らしていくことが大切です。 【体重の著しい増加を防ぐ】 体重の増加は足底の負担の増加につながります。 適切な体重維持に努めましょう。 足底腱膜が付着するかかとの骨のあたりは最も痛みが生じやすく まれに土踏まずのあたりにも症状が現れる場合もあります。 ただし、初期段階では歩行開始時に痛みがあっても 歩いているうちに自然と治まってくることが多いため そのまま放置してしまう例もみられます。 放っておくと痛みが慢性化したり 治りにくくなったりする場合もあります。 【足底腱膜炎を防ぐ2大ポイント】 足底腱膜炎の予防・治療の大きなポイントとして次の2つが挙げられます。 1 歩行時や運動時に足底腱膜にかかる負担を軽減する 足が地面に接するときの衝撃を吸収できるようなクッション性の高い靴を履く 肥満傾向の場合はできるだけ減量するなどの方法で負担を減らしましょう。 医療機関ではアーチ全体への過度の負担を減らすため その人の足に合ったインソールを靴につけることを勧める場合もあります。 2 足首や足、ふくらはぎの筋肉を柔軟に保つ 足首を柔軟に保つことで、歩行時や運動時に正常なアーチを保ちやすくなり 足底腱膜への負担の軽減につながります。

日本人にマッチした「疲れにくい食事」

「疲れ」や「だるさ」の原因は、ストレスや働き過ぎ 筋肉疲労のせいだと思っていませんか? 実は、食事の「食べ方」や「何を食べるか」が 疲労感と密接につながっているんです。 日々の食事習慣を見直して、疲れない食べ方をマスターしましょう! 【胃腸機能が低下して栄養不足に… それが疲れの原因かも?】 忙しい毎日では、かまずにサッと食べられるものや 時間をかけずに食事を少ししか摂らないこともありますね。 でも、もしかしたらそれが疲れの原因になっているかもしれません。 かまない食事を続けていると、胃腸機能が低下し 食べ物の消化・吸収がうまく行えなくなり、体が栄養不足の状態に。 その結果、疲れやだるさが現れることもあるのです。 胃腸の機能を回復させるには、食べて胃腸を動かすのが有効。 胃腸も筋肉なので、動かすことで鍛えられるのです。 固形物をよくかんで食べると、唾液の分泌が促され 胃腸が活発に動くようになります。 また、1日3食しっかり食べることも胃腸機能には大切なこと。 1日に必要な栄養素を規則的に3回に分けて食べることは、胃腸への負担が少なく 自律神経にも良い影響を与え、胃腸をはじめ心身を健康に導いてくれます。 【疲れない食べ方の秘密は「お米」にあった!】 胃腸機能を向上させ、疲れにくい体にするポイントは お米(ごはん)をしっかり食べることにあります。 「ごはんは糖質」というイメージが強いかもしれませんが実際には 糖質だけでなく、タンパク質やビタミン、ミネラル、食物繊維なども含んでいます。 そしてお米に含まれるタンパク質は、アミノ酸スコア(*)の高い良質なタンパク質。 肉などに含まれるタンパク質のアミノ酸スコアは100で それに対してお米のアミノ酸スコアは65です。 パンや麺類の原料となる小麦は40以下なので、穀物の中で最も高いだけでなく 大豆食品(みそ、納豆など)とあわせることで、お肉類と同じ100になります。 肉類などと比べて消化がよく、アミノ酸がしっかり摂れるごはんを食べることは 胃腸に負担をかけずに機能をアップする方法といえるでしょう。 【疲れにくい体をつくる、お米とおかずの バランスとは?】 胃腸機能を向上させ、疲れにくい体にするためには 1日を通してごはんとおかずが「6対4」になる食べ方がおすすめです。 このバランスは3食トータルでの調整でOKです。 ●夜に会食(焼肉)がある日は…… 夜がおかず(焼肉)中心なので、朝と昼はおかずを減らして ごはんとみそ汁だけで組み立てます。 <朝>ごはん1杯とみそ汁 <昼>おにぎりと具だくさんのみそ汁 <夜>焼肉。肉の食べ過ぎを防ぐため、お酒を飲んでもごはんも食べましょう。 ●ランチがパンの日は…… パンは製造工程で油を使うことが多く、脂質が多いため100%おかずと考えます。 <朝> ごはん1杯とみそ汁。卵や漬物を加えてもOK。 <昼> サンドウィッチ(おかず換算)とスープ。 スープはミネストローネなど野菜が摂れるものをチョイスしましょう。 <夜> ごはん1杯とみそ汁と焼き魚。 お昼にパン(おかず換算)を摂っているので、魚は半身で十分です。 栄養不足が原因の疲れには、まず栄養をしっかり吸収できる 健康な胃腸機能を回復させることが先決です。 栄養価が高く消化にやさしい「ごはん」をベースとした献立で 疲れにくい体を目指しましょう!

変形性膝関節症

膝の痛みの主な原因である変形性膝関節症は加齢と共に進行するため 今は痛みがない人も、予防への意識が大切です。 すでに痛みがある人も、セルフケアで症状の改善が期待できます。 今回は膝をいたわる生活習慣や、予防・改善に有効な体操をご紹介します。 これを機に、自分のライフスタイルを見直してみましょう。 運動不足による筋力低下は変形性膝関節症を進行・悪化させる原因のひとつ。 膝を支えている大腿四頭筋の筋力が落ちると、膝の周囲が不安定になり 関節軟骨への衝撃が増えることで痛みが生じます。 変形性膝関節症は、主に40代以降の女性に多い症状ですが 下肢の筋肉が衰え始める30代から発症するケースも見られます。 筋肉量は20歳頃をピークに、年齢と共に減少していってしまいます。 日常的に意識して体を動かしたり、運動する習慣をつけたりして 筋力低下を防ぎましょう。 【やりすぎはNG! “適度”な運動習慣を】 筋力低下による膝痛予防・改善には“適度”な運動習慣をもつことがすすめられています。 膝に過剰な負担をかけない運動が最適。急に登山やランニングといった 過度な運動を始めるのは、かえって膝への負担が増えてしまいます。 特に学生時代に部活動などで運動経験がある人は 昔と同じように運動できると過信してしまいがち。 昔と同じ強度の運動を急に行い、けがをするケースが多いので注意しましょう。 また、過去に靭帯や半月板などにけがをしたことがある人が同じような運動を 続けてしまうと、半月板の破片などが膝関節軟骨を摩耗させ 将来の変形性関節症の発症リスクを上げてしまうことも。 久しぶりに運動を始める時には昔のイメージを一旦リセットし 軽いウォーキングなどから始めるのがおすすめです。 運動前には準備体操を必ず行うようにしてください。

【骨粗鬆症の症状ってどんなもの?】

今回は骨粗鬆症の症状について解説していきます。 骨粗鬆症とは、骨量が減って骨密度が低下し、骨折しやすくなる病気です。 骨粗鬆症になっても、多くの方は痛みなどの症状がありません。 骨密度はゆっくり低下してくるので、初めは自覚症状がないことがほとんどです。 しかし、次第にちょっとしたはずみで転倒し骨折したり 背中が丸くなるなどの症状が出て 気づいたころには骨粗鬆症がかなり進行していることも多く見られます。 骨折をすると、生活の質の低下をまねき、認知症、要介護となるリスクがあがります。 健康寿命を延ばすためにも骨折をしないように、症状が出る前の早いうちに 骨粗鬆症や骨折予防に取り組む必要があります。 【このような症状があったら、骨粗鬆症の可能性があります】 ◯ 重いものを持ったり、立ち上がるときに背中や腰が痛む ◯背中や腰が曲がってきた ◯身長が3㎝以上縮んだ ◯「ちょっとつまずいた」「くしゃみをした」「尻もちをついた」 「転んで手をついた」などで骨折した ◯背中の強い痛みで度々寝込むことがある 【以下の方も骨粗鬆症が疑われる場合があります】 ◯ 65歳以上のすべての女性 ◯男性女性を問わず、年齢が若い頃から含めて 原因がよくわからないちょっとしたことで骨折したことがある人 ◯出産後や授乳中に激しい背中の痛みを感じている人 ◯骨粗鬆症の危険因子となる病気をもっている人 (糖尿病、腎臓病、呼吸器疾患、慢性関節リウマチなど) ◯卵巣の手術をしたり、ホルモン治療を受けている人 ◯ステロイド薬など、骨粗鬆症に注意が必要といわれる薬を飲んでいる人 骨粗鬆症により起こりやすい骨折は、手首(橈骨遠位端)の骨折、肩(上腕)の骨折 背骨(椎体)の骨折、足の付け根(大腿骨頸部)の骨折です。 これらの部位の骨折を起こしたが、その後に治療を受けていない方も 積極的に骨密度の測定と骨の健康についての診療を受けることをおすすめします。

【その「ちょっとだけ」が体重増加の原因かも】

◆日々の「ちょっとだけ」で太ってしまうのはなぜ? 「お風呂上がりにアイスを食べよう」「小腹が空いたからあんパンでも食べよう」 「今日はとても寒いからコーヒーで温まろうかな」…。 日々を過ごす中で「ちょっとだけ」余分に食べたり飲んだりすることはありませんか。 自分はそんなに食べていないのに、と思っていても健診で体重を計ると 「2kg増えてる!なんで?」という経験はないでしょうか。 いつの間にか増えてしまう体重の謎と体重コントロールのための食事についてご紹介します。 1日に必要な摂取エネルギーは、身長・体重・性別・身体活動量等によって決まります。 また、体重の変化は運動エネルギーと摂取エネルギーの差で決まります。 つまり運動(消費)エネルギーと摂取エネルギーが均等に保たれていれば体重は変化しないのです。 では、この余分に摂取してしまう食べ物は具体的にどんなものがあるでしょうか。 つい食べてしまいそうな食品は何キロカロリーなのか下記などでチェックしてみましょう。 ○余分に食べちゃうもの、何kcalだろう? あんぱん小1個…127kcal カフェラテ…166kcal 唐揚げ1袋…220kcal ポテチ1袋…336kcal コーラ350ml…160kcal ビール350ml…147kcal 例えば、カフェラテを毎日飲むと、(166kcal×30日×3か月≒14,940kcal)になり 14,940kcalを脂肪細胞のエネルギーで割ると(14,940kcal÷(約7,000kcal)≒2kg)で 体重が約2kg増えることになります。 ◆健診結果を見て食生活の振り返りを 日々の食事で私たちのからだは作られます。 自分の食生活と比べてみて、振り返りができたでしょうか? 年に1回健診を受けて、からだの状態の確認と食生活や運動習慣などの振り返りをしましょう。