【専門家監修】つらい肩こりを根本から解消するメカニズムと3つのセルフケア

「朝起きても肩が重い」「ひどくなると頭痛や吐き気まで…」
慢性的な肩こりに、あなたも悩んでいませんか?
肩こりは病名ではなく症状であり、その根本原因は、重い頭を支えるための筋肉の過緊張と血行不良が引き起こす悪循環にあります。マッサージや湿布で一時的に楽になっても、原因となる生活習慣を改善しなければ、いつまでも「肩こり体質」は解消しません。
この記事では、ひなた整骨鍼灸院の監修で、つらい肩こりが起こるメカニズムをわかりやすく、今日からすぐに実践できる具体的な解消方法を解説します。
あなたの肩が凝り続ける原因

肩こりが慢性的に続く原因は、主に首から肩甲骨周囲の血行悪化や生活習慣による姿勢の悪化です。ここでは、肩こりが改善しない主な原因について詳しく解説します。
生活習慣による姿勢の悪化
慢性的な肩こりを引き起こす原因として多いのが、生活習慣による姿勢の悪化です。
スマートフォンやパソコンの使用は、長時間下を向く姿勢を続けるため、首の後ろから肩にかけての筋肉を絶えず緊張状態にさせます。この前傾姿勢が続くと、本来緩やかなカーブを描く頸椎がまっすぐになる「ストレートネック」を引き起こします。人間の頭は約5kgもあり、その重さを全て首の後ろから肩甲骨周囲の筋肉が支えなければいけません。そのため、かなりの負荷が筋肉にかかってしまうのです。
また、現在の肩こりの多くは「動かないことによる負担」によって生じているとも言われています。デスクワークなどで長時間じっとしていると、肩甲骨が外側に広がったまま動かず、肩甲骨周辺の血行も悪化。これにより疲労物質が蓄積し、肩こりを慢性化させるのです。
血行不良と老廃物蓄積が招く「負のスパイラル」
肩こりは、首の後ろから肩甲骨にかけての筋肉が過剰に緊張している状態に発症します。
筋肉が過剰に緊張する原因はさまざまですが、多くは長時間同じ姿勢を取り続けるデスクワークやスマホの使用、あるいはストレスや冷えなどです。
これらの要因で首の後ろから肩甲骨にかけて筋肉が硬くなり、血管を圧迫することで血の巡りが悪化。血行が滞ると、疲労物質や老廃物が筋肉内に蓄積し、これが痛みを引き起こしてさらに筋肉の収縮を促してしまいます。
つまり、「筋肉の緊張→血行不良→老廃物蓄積→さらなる緊張」という「負のスパイラル」こそが、あなたの肩こりを慢性化させる本質的な原因です。
深刻な肩こりの症状とは

深刻な肩こりは、単なる首や肩の重だるさや不快感だけではありません。症状が悪化すると、日常的な鈍い痛みに加え、肩だけでなく背中や後頭部にも痛みが広がります。さらに慢性化が進むと、頭痛や吐き気、めまいや目の疲れ、手のしびれ などの全身症状を伴うようになります。
特に、吐き気や激しい頭痛を伴う場合、早急に医師へ相談しましょう。肩こりは、頚椎の疾患や心疾患、顎関節症など、特別な病気の症状の一部として現れている可能性もあるため、単なる疲労と軽視せず、専門家の意見を確認することも必要です。
自宅で簡単にできる肩こり予防のセルフケア3選

肩こりの改善には、日常でのセルフケアが大切です。ここでは、自宅で簡単にできる肩こりのセルフケアを3つご紹介します。軽度な肩こりに悩まされている方におすすめの対処法です。
1日5分の肩甲骨はがし

慢性的な肩こりの根本解消には、肩甲骨の動きを取り戻すことが重要です。しかし、肩こりに関連の深い肩甲挙筋や菱形筋は、肩甲骨の裏に位置し、マッサージではほぐしにくい特徴があります。
肩甲骨周囲の柔軟性を取り戻すには、肩甲骨をはがすストレッチを習慣化しましょう。具体的な方法は、以下のとおりです。
- ①両ひじを曲げて、手を肩より上に上げ、両手で「W」の字を描くような姿勢になります。
- ②息を吐きながら5秒かけてゆっくりと両腕を後ろに引き寄せます。
- ③肩甲骨を背中の中央に寄せることを意識しましょう。
- ④この動作を朝晩5回ずつ行うのが効果的です。
姿勢を改善する4つの習慣

慢性的な肩こり体質を根本的に改善するためには、一時的な処置ではなく、日々の生活習慣(姿勢、休憩、冷え対策)を見直し、コツコツとした工夫を重ねることが大切です。ここでは、日常生活で意識することで肩こり改善につながる習慣を4つご紹介します。
- ・30分以上同じ姿勢を続けない:長時間の同じ姿勢は避け、仕事中でも1時間に1度は立ち上がってストレッチをする。
・腹を凹ませて姿勢を正す:立位・座位にかかわらず、背もたれを使わずお腹を凹ませて姿勢を正すことを意識しましょう。
・目の休憩: パソコンやブルーライトによる眼精疲労は肩こりを招きます。1時間に1回は目の休憩を取りましょう。
・身体を冷やさない: 冷えは筋肉の緊張につながるため、適温での入浴や簡易カイロを活用して身体を温め、血行を促しましょう。
効果的なマッサージ

自宅で簡単に行うセルフケアマッサージは、固まった筋肉を揉みほぐし、血行を促進するのに有効な手段です。マッサージを実施する際には、力を入れすぎると、かえって筋肉を傷つけたり、防御反応で緊張を引き起こしたりと逆効果になるため注意が必要です。具体的な方法は、以下のとおりです。
- 1. コリやすいポイントに指先を置き、固まった筋肉をやさしく揉みほぐします。
2. 「気持ちいい」と感じる程度の力で押すことが重要です。
3. ポイントを5〜10秒程度軽く押し、その後に軽く揺すります。
慢性的な肩こりが改善しない場合の対処法

セルフケアを継続しても改善しない慢性的な肩こりは、単なる筋肉の緊張を超えた問題が潜んでいる可能性があります。特に、日常的な重だるさに加え、頭痛や吐き気、めまい、手のしびれといった全身症状を伴う場合は、すぐに専門家へ相談することが重要です。
肩こりの中には、頚椎の疾患や心疾患、顎関節症など、病気の症状の一部として現れているものもあります。自己流のマッサージや運動で逆に症状を悪化させるリスクもあるため、専門の医師や整骨院に治療を依頼し、根本的な原因を特定して適切な診断と治療を受けましょう。
ひなた整骨鍼灸院では、患者さまのご要望や生活の状況をしっかりとヒアリングし、体に負担をかけない治療法で改善を目指します。改善しない慢性的な肩こりにお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
肩こりを軽減したいなら専門家への相談がおすすめ
慢性的な肩こりの根本的な解消には、姿勢の改善や肩甲骨ストレッチの習慣化が不可欠です。まずは、肩甲骨はがしのストレッチや姿勢の矯正に取り組んで、経過を見てみましょう。しかし、セルフケアを継続しても改善が見られない場合や、徐々に症状が悪化している場合は、すぐに専門家へ相談することが大切です。
放置するとさらに悪化する可能性があるため、単なる肩こりと軽視せず、専門の医師や整骨院に相談し、根本的な原因を特定して適切な診断と治療を受けましょう。
ひなた整骨鍼灸院では、患者さまのご要望や生活の状況応じた治療法で改善を目指します。改善しない慢性的な肩こりにお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
