心と体の新型疲れの防ぎ方
ニューノーマル時代に実践したい
心と体の新型疲れの防ぎ方
【ニューノーマル時代の「新型疲れ」とは】
「疲れ」は、「痛み」や「発熱」と並ぶ
「三大生体アラーム」といわれています。
「全身がだるい」「体を動かすのがしんどい」
「日中も眠くてたまらない」といった疲れの症状は
体が発するSOSのサインの一つです。
ただし、痛みや発熱などに比べると
なかなか自分では気づきにくい面があるのも
疲れの特徴といえるでしょう。
もちろん、激しいスポーツをした後や育児、介護、ハードワークや
残業が続くなど身体面も精神面も酷使するような状況のときには
エネルギーを消耗し、疲れをはっきりと自覚する人も多くなります。
しかし、コロナ禍で急速に普及したリモートワークを中心とす
るニューノーマルな生活や働き方においては
疲れの要因や疲れ方もこれまでとは変わってきているため
ますます疲れを自覚しにくくなっていると考えられます。
新型疲れの主な要因として、次の2つが挙げられます。
1.体を動かす機会が減ったことによる、身体的なストレス
2.リアルなコミュニケーションが減ったことによる、精神的なストレス
一般的には体をたくさん動かしたほうが疲れるというイメージがあるかもしれませんが
体を十分に動かさないということも実は身体的なストレスとなり
疲れを蓄積する要因になり得るのです。
また、人とのコミュニケーションもリモートで行う機会が増えています。
自分の気持ちを言葉にして伝えたり
何気ない雑談で和んだりするといったことは
直接人と会って話すときに比べて圧倒的に少なくなりがちです。
「行きたくない飲み会に参加しなくてよくなった」
「付き合いたくない人と無理に会わなくてもよくなった」
など、従来の精神的なストレスが軽減される面が多々あるのも事実です。
しかし、親しい人とリアルなコミュニケーションを取ることができない時間が長引くことで
孤独感に襲われたり、仕事や生活に対するモチベーションが低下したりするなど
これまでにはない新たな精神的ストレスも生じているのです。
こうした要因による心身の疲れは「強い疲労感はないけれど
なんとなくスッキリしない」という状態になって現れがちです。
しかし、ずっと家に引きこもって誰とも話さずにいたのでは
精神的な疲労が蓄積する一方になる恐れがあります。
可能な範囲内で外に出て
人と話す機会を設けたりすることも考えてみましょう。
また、コミュニケーションの目的に限らず
何かしらの予定やノルマなどを日常的に設けることも大切です。
リモートワークは出社時に比べて自由度が高い傾向にありますが
それだけに明確な計画をきちんと設定していないと仕事が滞ることにもなりかねません。
特に予定がなく、仕事の時間の区切りがはっきりしない状態が続くと
気持ちの安らぐ時間が減る可能性があります。
こうしたことがいつの間にか精神的なストレスとなり
心の疲れへとつながる可能性があります。
こうしたことを意識して、自分の時間を確保して
好きなことをする時間をもつことを心がけましょう。